日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第51回日本植物生理学会年会要旨集
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発光レポーターを用いたオーキシン応答性プロモーター活性の解析
*岡本 崇林 謙一郎山本 興太朗綿引 雅昭
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p. 0832

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抄録

オーキシンは植物において発生、分化の制御から光や重力等の刺激に対する応答において重要な役割を担う。オーキシン誘導性Aux/IAA19プロモーター活性を生体で測定するために、本研究では発光レポーターであるエメラルドルシフェラーゼを用いた。さらにカルボキシル末端にPEST配列を付加しダイナミックレンジの拡大を行うことでプロモーター活性の変動を詳細に解析した。このような形質転換シロイヌナズナの根の切片を用いた場合、低いオーキシン濃度では濃度依存的に誘導されるが、1μMをピークとしてさらに高濃度領域では相対活性が抑制された。興味深いことにオーキシン添加から最大発光値を示すまでのpeak timeも濃度依存性を示した。一方、葉肉細胞プロトプラストでの反応は根切片と異なることもわかった。これらの結果とルシフェラーゼタンパク質の半減期からAux/IAA19プロモーターのオーキシン応答キネティクスを報告する。また、同プロモーター活性に対するアンチオーキシンの効果についても報告する予定である。

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© 2010 日本植物生理学会
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