阿武隈帯,足尾帯,朝日帯には白亜紀~古第三紀深成岩類が広く分布する.加々美(2005)によるNorth Zone (N-zone),South Zone (S-zone),Traditional Zone (T-zone),Sad Zoneの同位体的ゾーン区分の再検討を行う.εHf-εNd図では,εNd-εSr図に比べて狭い範囲にプロットされより明瞭にゾーン区分が可能である. 207Pb/204Pb-206Pb/204Pb図ではトレンドの方向に地域性があるようにみられる.εNd(T)-εSr(T)図では,阿武隈帯は従来通りN-zoneの領域にほとんどが入る.朝日帯はS-zone~T-zoneである.足尾帯は組成範囲が広くSado~T-zoneにまたがり,Sado及びT-zoneの北部ブロック,T-zoneの中部ブロック,S-zoneの南部ブロックの3つに同位体的特徴によって分けられる.