2016 年 24 巻 p. 61-65
有限サイズ粒子を含む流れの中における特徴的な粒子運動およびそれに伴う熱輸送に対する効果のモデリングに対する研究を実施した.物性の異なる粒子と周囲流体の界面における熱輸送をEuler系で解く方法を発展させて粒子間の接触伝熱を解析する手法を提案した.粒子運動に伴う熱輸送について解析するため高濃度粒子混相中の熱輸送解析へ適用し,粒子数密度が高い領域で複数の粒子間を接触面を介して伝熱する様子を確かめ,そこでの熱伝達モードの貢献を調べた.また,いくつかのレイリー数,粒子数密度および粒子熱伝導率の組み合わせの場合に,粒子による熱輸送のうち伝導と対流による貢献を調べたところ,粒子数密度および粒子熱伝導率に依存して主要熱伝達モードの遷移が顕れ,それに伴って特徴的な粒子運動が発生していることを見出した.