主催: 電気関係学会九州支部連合会
我々は、複数の媒質からなる混合媒質の等価誘電率を実験的に評価することを目指している。その第一歩として、本論文では、円筒空間定在波と透過波を用いて媒質の誘電率の実部と導電率の測定を行っている。測定試料である媒質と線状波源を用いた縮小モデルを製作し、媒質の上下を2枚の導体板で挟むことにより上下方向を無限大とする仮想的な2次元空間を構成している。波源からの放射波と媒質からの反射波によってできる定在波、媒質中を透過した透過波を伝搬実験により測定する。そして、伝搬実験と同じモデルを用い、FDTD法により定在波と透過波を計算した結果を実験値と比較することで媒質の誘電率の実部と導電率を評価している。