主催: 一般社団法人環境情報科学センター
会議名: 2020年度 環境情報科学研究発表大会
回次: 34
開催地: オンライン
開催日: 2020/12/11 - 2020/12/18
p. 49-54
本研究では,震災遺構の保存されていない東日本大震災の被災地である釜石市を取り上げ,語り部ガイドツアーへの参加の有無と来訪者の災害に関わる意識の強化との関係性を明らかにし,震災遺構のない地域における伝承方法としての語り部ガイドの役割と可能性について論じ考察した。調査の結果,語り部ガイドツアーの参加によって防災意識が強まり,被災地としての臨場感,迫力をより認識するようになったことが考えられた。また,震災遺構がなくとも,語り部ガイドツアーの参加によって震災遺構を利用した場合と類似的に災害に関わる意識が強まる可能性が示唆された。