1998 年 12 巻 6 号 p. 439-442
頻回再発Ph1陽性ALLの6歳の男児に, HLA2座不一致の父親より無処理の骨髄移植を行つた.前処置は全身照射, 大量cytosine arabinoside, busulfanで行った.移植前陽性であったminorBCR-ABLはday40でも陽性であったが, その後day96,180には陰性化した.移植後2年を経過してサイトメガロウイルス網膜炎による高度の視力低下と, 慢性GVHDを合併しているが, 再発はない.Graft-versus-leukemia効果ではないかと考えている.