小規模ため池 (O池;堤高12m, 堤長90m) の改修に伴い, 低コストかつ効率的な転圧試験 (所要時間1.5日) を行った。締固め効果の判定には, 層厚の変化 (沈下量・沈下率), 換算密度 (初期密度・沈下率から算定) 用い, その有効性と意義を述べた。締固めはタンピングローラと共に, ブルドーザでも行い, 撒き出し時の効果・予備転圧の逆効果を論じた。含水比は, 電子レンジで15分乾燥して求めた。これらの手法により, 経済的かつ必要精度の転圧試験が行える。なお, この手法は粗粒材料にも適用できる。試験結果から, 撒き出し厚は25cm, 転圧回数6回に定め, 工法規定の基準とした。
