日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
今月のテーマ:膵臓疾患研究の進歩と展望
自己免疫性膵炎の病態研究
内田 一茂岡崎 和一
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2014 年 111 巻 8 号 p. 1570-1578

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抄録

自己免疫性膵炎(AIP)はIgG4の関与する1型と好中球による膵管破壊をともなう2型に分類されている.日本人の多くは1型であるといわれている.1型に特徴的であるIgG4の役割は不明であるが,その産生機序にはTh2サイトカイン,制御性T細胞などの獲得免疫,Toll-like receptor(TLR)やNOD-like receptor(NLR)に代表される自然免疫反応など,さまざまな異常が関与している可能性が示唆されている.本稿では今までの報告されている研究を紹介し1型AIPの病因病態について解説する.

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© 2014 (一財) 日本消化器病学会
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