画像電子学会誌
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ショートペーパー
舶用レーダにおける映像としての特徴に基づいたターゲット抽出
岡本 章裕中田 裕一田中 直樹廣野 康平
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2016 年 45 巻 1 号 p. 112-117

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抄録

レーダ映像から高効率に情報を得る手法として,反射エコーの形状特徴とその動きに基づきターゲットを抽出する方法を提案する.反射エコー強度に基づき抽出する従来法とは異なり,ターゲットは時空間的に安定した孤立領域であるという知識に基づいて抽出を行う.モルフォロジー演算による孤立陰影抽出フィルタ及び領域分割により,荒天時などクラッタ(雑音)が発生しやすい場合や小型船などの反射エコーが弱いターゲットを含む場合にも対応でき,橋梁や防波堤に分断される領域からも抽出が可能となった.人工構造物やクラッタを含むレーダ映像からデータセットを作成し,抽出実験を行った結果,従来法と比べ抽出漏れ・過剰抽出を大幅に軽減する特性が示された.

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© 2016 一般社団法人 画像電子学会
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