都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
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駅前広場における荷捌き車両の駐車実態に関する研究
森田 翔大沢 昌玄中村 英夫
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2018 年 53 巻 3 号 p. 537-543

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抄録

駅前広場は、バスやタクシー、一般車から鉄道への乗り換え拠点であり、人が集まる空間である。さらに人だけでなく、駅前広場に面して立地する商業施設や駅ナカ商業施設が存在し、それらに対する物も集まる場所である。しかし、駅前広場周辺の建物への荷捌きが駅前広場の一般車スペースや車道で行われている状況も見られ、そのことが駅前広場の交通に悪影響を与え、駅前広場内の空間が混雑するといった悪循環が生じている。そこで本研究は、駅前広場の分類を行った上で現地調査を行い、駅前広場における荷捌き車両の駐車実態を把握する。そして得られた結果より、駅前広場における荷捌き車両の駐車特性の整理分析を行い、駅前広場における荷捌き車両対策案を示すこととする。その結果、一般車よりも荷捌き車両の駐車台数が多い駅があることを確認することができた。駐車する荷捌き車両の車種別の分析より、2t車両が一番多く、次いで自動販売機補充車であり、駅によっては自動販売機補充車の滞留時間が非常に長かった。今後の駅前広場の設計や面積算定式において、荷捌き及び荷捌き車両について検討する必要があるのではないかと考える。

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© 2018 公益社団法人 日本都市計画学会
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