2009 年 44.3 巻 p. 85-90
本研究では、京都市内の86商店街を対象として、文献調査及び歩行者数調査をはじめとする現地調査に基づいて、歩行者に対する道路空間配分状況を詳細に把握した上で、商店街の賑わいを定量的に表すために、各商店街の歩行者数を計測し、歩行者に対する道路空間の配分状況が商店街の賑わいに及ぼす影響を定量的に分析した。その結果、歩行者に対する道路空間の配分状況は、既存研究等において商店街の賑わいを表す要因として従来から用いられてきた商店街へのアクセス性や売場面積・店舗密度といった商店街の特性を表す変数と比較しても、同等あるいはそれ以上の影響を及ぼしていることを定量的に示し、歩行者に対する道路空間配分状況は、商店街の賑わいを説明する上で重要な要因あることを明らかにした。