2013 年 45 巻 1 号 p. 26-32
【目的】広汎性発達障害児 (PDD) を対象に, ペアレントトレーニング (PTSS) の有用性について検討したので報告する.
【方法】対象は就学前から学童期のPDD児の親30名 (既報の14例を含む). 家族の自信度評価票 (CDQ) および子どもの行動チェックリスト (CBCL) の記載をPTSSの前後で依頼するとともに, 養育者の発言記録を川喜田二郎 (KJ) 法で分析した.
【結果】既報と同様にCDQに改善を認め, 今回はCBCLのT値に有意な低下を認めた. KJ法の結果では, 母親の認識の変化が示された.
【結論】これらの結果は, PTSSがPDD児に対して有効な支援であることを, より強く支持するものと考える.