学会誌JSPEN
Online ISSN : 2434-4966
原著
在胎34~35週の早産児における出生直後からの経静脈的栄養サポートの有用性
阿部 聖呉屋 英樹吉田 朝秀
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2019 年 1 巻 4 号 p. 227-235

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抄録

在胎34~35週の早産児の栄養管理法は明確に定まっていない.我々は2012年1月から2018年6月に当院NICUに入院した在胎34~35週の早産児146例について,parenteral nutrition(以下,PNと略)を併用したcombined nutritional therapy(以下,CNTと略)群と経腸栄養群に群別し,栄養管理の状況や体格への影響を後方視的に検討した.CNT群は在胎34週76例中74例,在胎35週70例中22例であった.在胎35週の児において,出生体重はCNT群と経腸栄養群間で有意差を認めたが,退院時体重は両群間で有意差がなかった.在胎34週CNT群の退院時体重は在胎35週の児と同等で,生後3カ月時点での体格も有意差を認めなかった.PN関連有害事象は認めなかった.在胎34~35週の早産児において,CNTが体格差を改善する可能性が示唆され,PN導入を検討すべき対象であると考えられた.

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© 2019 一般社団法人日本臨床栄養代謝学会
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