日本臨床救急医学会雑誌
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総説
救急領域における「看護師の特定行為」に関する手順書の位置づけとその活用の可能性(医師の立場から)
江村 正
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2020 年 23 巻 2 号 p. 83-86

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抄録

チーム医療の推進を目的として,「特定行為に係る看護師の研修制度」(以下,本制度)が2015(平成27)年10月1日に創設された。救急領域では,研修を修了した看護師が,手順書を用いて特定行為を行うのは,入院診療と外来診療で大きく異なる。入院診療では,呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連,循環動態に係る薬剤投与関連など手順書により,看護師はさまざまな診療の補助が可能である。一方,外来診療に関しては,まだ診断がついておらず,今後の病状変化が十分予測できないので,手順書ではなく,具体的指示により,診療の補助を迅速に,かつ的確に行っていくことが現実的と思われる。

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