日本経営工学会論文誌
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作業稼働率と品質向上の両立を目指したレストランの調理作業組み換えに関する研究(事例研究)
新村 猛赤松 幹之松波 晴人竹中 毅大浦 秀一
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2013 年 63 巻 4 号 p. 258-266

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抄録

本研究は,行動観察手法を用いて料理の品質向上と作業効率改善の両面を実現するための実験を行なった.第1回目の行動観察で調理作業者(高技術者,標準技術者)の調理作業をデータ化し,調理作業と技能との関係を分析し,作業改善方法を検討した.第2回目の行動観察では調理作業の担当および作業方法を組み替えて観察し,作業組み換えの有効性を検証した.検証の結果,1)調理作業は習熟が必要な高技術作業と習熟が不要な単純調理作業に分けることができる,2)調理作業場所ではなく調理作業者の技能に応じて調理作業を担当することで,作業効率向上と品質向上との両立が可能である,3)実際の飲食店舗では日によって顧客来店数が異なるため,需要変動を考慮して作業組み換えを実施する必要があることがわかった.

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© 2013 公益社団法人 日本経営工学会
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